実は重要な役割?生活指導員とは?

生活指導員とは?

生活指導員は技能実習生にとって
「お父さん、お母さん」の役割??

技能実習生の受入れの際、実習実施者の方は「生活指導員」を選任する必要があります。では、「生活指導員」とはどういった役割で、誰がなれるのか?質問をよくいただきます。
今回は「生活指導員」にスポットを当て、徹底的に解説させていただきます。

目次

生活指導員とは?

技能実習制度において、外国人実習生の生活指導やサポートを行う生活指導員は、非常に重要な役割を果たしています。生活指導員は、外国人実習生が日本での生活に適応し、安心して働くために必要な情報提供やアドバイスを行うことで、実習生の生活支援を行っています。

生活指導員は、実習生が日本に到着する前から、日本の生活や文化、法律などについての情報提供を行います。また、実習生の生活に必要なものや手続き、医療や保険などの情報提供も行います。これにより、実習生が日本での生活をスムーズに始めることができ、不安やトラブルが発生することを予防することができます。

さらに、生活指導員は、実習生の日常生活や職場でのトラブルが発生した場合には、解決に向けたアドバイスやサポートを行います。例えば、家賃の滞納やトラブル、病気や怪我の際の医療サポート、職場でのトラブルなどに対して、必要なアドバイスや手続きのサポートを行います。生活指導員が実習生の生活支援において果たす役割は、実習生が安心して働くために欠かせません。

生活指導員の役割

生活指導員は、外国人技能実習生の日常生活や仕事上のトラブルなど、様々な問題をサポートする役割を持ちます。主な役割としては以下のようなものが挙げられます。

01.日常生活のサポート

外国人実習生が日本での生活において、生活必需品の購入や家庭料理、公共交通機関の利用方法など、日本独自の文化や習慣について理解するためのサポートを行います。

02.健康管理のサポート

健康状態については実習実施者が管理することになりますが、生活指導員は健康診断の受診や医療機関の利用方法、必要に応じた通訳などをサポートします。

03.仕事上のトラブルの解決

外国人実習生が仕事でのトラブルに遭遇した場合、相談やアドバイスを行い、解決のためのサポートを行います。

04.人権教育の実施

外国人実習生に対して、人権に関する教育を実施し、差別やいじめ、パワーハラスメントなどの防止・対策を行います。

05.実習生同士の交流の促進

外国人実習生同士の交流の機会を作り、日本文化や言語について理解を深めるためのイベントや活動を企画・実施します。

以上のように生活指導員は、外国人実習生が快適に過ごせるように、あらゆる面でのサポートを行います。また、実習生との信頼関係を築き、問題が発生した際には早期に対処し、解決に導くことが重要な役割となります。

生活指導員になるための要件と欠格事由

生活指導員になるための要件は以下のとおりです。

  • 20歳以上であること
  • 事業所が法人である場合は常勤の役員、または従業員であること
  • 日本国内に住所を有すること
  • 外国人実習生の生活や就労に関する知識や経験を有すること
  • 犯罪歴がないこと

生活指導員になれない欠格事由は以下の通りです。

  • 懲役以上の刑に処せられた罪を犯している
  • 暴力団、暴力団員、暴力団関係者、及びそれらの団体等に所属している
  • 本人の責任により破産、民事再生、会社更生手続きを受けたことがある
  • 生活指導員として適性がないと認められる場合

以上が要件と欠格事由となります。

生活指導員には資格は必要ない?

生活指導員には、特定の資格は必要ありませんが、実習生の生活支援に関する知識や経験が必要です。そのため、生活指導員として必要な知識やスキルを身に付ける「生活指導員講習」があります。
技能実習責任者のように受講の義務などはありませんので講習自体は任意での受講となります。しかし生活指導員の受講は「優良な実施者の評価ポイント」として加点されますので是非受講いただければと思います。

生活指導員講習とは?

生活指導員講習は、外国人技能実習制度において生活指導員として認定されるために必要な講習です。以下で生活指導員講習内容の一例を紹介します。

  • 技能実習制度の概要、制度運用に関する法令
  • 外国人実習生の生活支援に必要な知識、技術の習得
  • 生活指導に必要なコミュニケーションスキル、指導方法の習得
  • 外国人実習生とのトラブル事例の紹介と解決方法の習得
  • 健康管理や生活習慣の指導、防災に関する知識の習得

以上の生活指導員講習を修了し、最後に理解度テストがあります。理解度テストは実習責任者講習と同じく7割以上の正解で合格となります。また先ほどでも述べさせていただいた通り、講習は義務ではないので必ずしも合格は必須ではありません。しかし合格すれば受講証明書が交付されますので「優良実習実施者要件」の加点ポイントとなります。
以上が修了すれば各都道府県の労働局から生活指導員として認定され、技能実習生の生活支援に携わることができます。

最後に

このように技能実習生が日本で安心して働くためには、生活指導員の存在が不可欠です。生活指導員が実習生に寄り添い、適切なアドバイスやサポートを行うことで、実習生が日本での生活に適応し、円滑に実習を終えることができるようになります。

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